荒尾神社・田中神社(北杜市)概要: 荒尾神社の創建は不詳ですが室町時代に長く神官家を努めた台原家の祖と思われる山高信重が一族と共に当地を開拓したされる為、その際、産土神として勧請されたと思われます。
元々中山の麓の根古屋に鎮座し、罔像女命と日本武尊が祀られ歴代領主や国司から崇敬され、江戸時代には徳川家から黒印地一石六斗八升が安堵、明治6年(1873)に村社に列し、大正3年(1914)に田中神社の境内に遷座しています。田中神社は古くから安産の神として信仰されてきた神社で、大己貴命と媛太神が祀られています。
江戸時代に甲州街道が開削され台ヶ原宿が開宿すると宿場の鎮守となり、さらに御茶屋壺道中が甲州街道を利用した為、田中神社はお茶壺道中の宿泊地として知られた存在となり社殿の修造料を拝領していました。
お茶屋壺道中とは京都の宇治から、将軍家御用達の新茶を茶壺に納封して、江戸城へ運んだ行列のことで、御三家の大名行列よりも格式の高い行列だったと云われています。
神官は古くから台原家が勤め、現在でも境内の隣地に邸宅(台原家住宅)が残され北杜市指定文化財に指定されています。拝殿は木造平屋建て、入母屋、鉄板葺き、平入、桁行6間、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ。本殿は荒尾神社・田中神社共に一間社流造、鉄板葺き。
荒尾神社・田中神社:上空画像
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