山王神社(栖雲寺)概要: 山王神社は栖雲寺(山梨県甲州市大和町木賊)の鎮守社として建立された 神社で山神廟とも呼ばれ栖雲寺庭園に鎮座しています。江戸時代末期に制作された推定される「甲州天目山栖雲寺十境之図」にも山神廟として描かれており、同じく江戸時代末期の慶応4年(1868)に役所に提出した由緒にも鎮守堂山王社として、本社壱間ニ壱間、拝殿三間ニ四間と記されています。 山王神社拝殿は木造平屋建て、寄棟、鉄板葺き、平入、桁行3間、梁間2間、外壁は真壁造り板張り、正面入口部は格子戸で内部が見える構成となっています。本殿は天正10年(1582)の織田・徳川連合軍による武田領侵攻の兵火により焼失した後の慶長6年(1601)に造営されたもので、一間社流造、銅板葺、桁行1間、梁間1間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造り板張り、簡素で小規模ながら安土桃山時代に建てられた社殿建築の遺構として貴重な事から平成5年(1993)に甲州市指定文化財(建造物)に指定されています。
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