棲雲寺庭園(甲州市)概要: 案内板によると「 栖雲寺は南北朝時代の貞和4年(1348)に業海本浄和尚の創立した禅刹で、中世禅文化の宝庫ともいわれている。この庭は寺域の北東部に拡がる花崗閃緑岩地域の一帯で面積約2ヘクタール、大小の岩塊が累々と横たわる。その中心は北部の三尊石(6.5メートル高)で、近く発する凅流れをややくだった中ほどの鯉魚石(3.1メートル)は天を衝く気迫をみせ、ほど近い南東方には須弥山があり山を囲む列石が弧状をえがいて九山八海に見立てられるなど仏教の世界観に通ずるものがある。多くの岩塊の間に地蔵尊や文殊菩薩の線彫りの磨崖仏が拝され、巨大な霊石泉、忿怒石、開山座禅石などもある。この庭は修行の場としても注目されるもので、卓越する甲斐の庭園文化の中にあって一類型ともみられる代表的な大規模の遺構として評価される。 山梨県教育委員会 大和村教育委員会」とあります。
棲雲寺庭園は貴重な事から昭和54年(1979)に山梨県指定名勝に指定されています。又、庭石に刻まれた地蔵菩薩磨崖仏(貞和4年作)は昭和43年(1968)、文殊菩薩磨崖仏(文和2年頃作)は昭和52年(1977)に山梨県有形文化財(彫刻)に指定され、園内に鎮座している山王神社の本殿は甲州市指定文化財に指定されています。
棲雲寺庭園:上空画像
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