天神社(山梨市)概要: 天神社は山梨県山梨市大工に鎮座している神社です。天神社の創建は不詳ですが、伝承によると景行天皇41年(記紀を信じれば西暦111年)、甲斐国造塩海宿禰(狭穂彦王の4世孫:塩海足尼)が日本武尊を祭る為に勧請したと伝えられています。
その後、養老3年(719)に甲斐国の管領である大伴宿祢大山守が25束の神供米を寄進し、神亀2年(725)には国家安寧の奉幣が行われ、嘉保元年(1094)には甲斐守である源義光(河内源氏2代目棟梁源頼義の3男、新羅三郎)が社領と山林を寄進しています。中世に入ると甲斐国守護職である武田家が庇護し、天正10年(1582)に武田家が滅ぶと、新たに領主となった徳川家康が天正11年(1583)に社領を安堵し、慶長8年(1603)には徳川四奉行から同じく社領を安堵されています。明治時代以降は村社に列しています。
案内板によると「 天神社の創立についての詳細は不明ですが、中世には武田氏の崇敬をうけていました。この本殿は大永2年(1522)に武田信虎によって再建されたことが、山梨市大工の丸山家所蔵の古文書及び「甲斐国志」の棟札の記載によって明らかになっています。一間社流造、檜皮葺。全体の構成は大井俣窪八幡神社末社武内大神本殿との類似性が指摘されています。背部の脇障子が江戸時代の改修により旧規を失っていますが、他は室町時代後期の姿をよく残し、清楚な形を今に伝えています。 」とあります。
天神社本殿は一間社流造、檜皮葺き、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ、木部朱塗り室町時代に建てられた神社本殿建築の遺構として大変貴重なことから昭和28年(1953)に国指定重要文化財に指定されています。拝殿は木造平屋建て、寄棟、平入、桁行3間半、梁間2間、外壁は真壁造り下張り。祭神:菅原道真・大己貴命・少彦名命・日本武尊。
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