旧坂本家住宅(山梨市)概要: 旧坂本家住宅は宝暦11年(1761)に建てられたもので木造2階建、切妻、茅葺形鉄板葺、桁行18.2m(10間)、梁間8.2m(4間半)、南面と東面に庇が付いています。外壁は真壁造り左官仕上げで、平面の腰壁は押縁下見板張になっています。
旧坂本家住宅の建築年代は旧広瀬家住宅(神奈川県川崎市:川崎民家園 ※山梨市上萩原から移築、17世紀末)と旧高野家住宅(甲州市塩山、19世紀初頭)の中間に位置している事から旧広瀬家住宅の四つ建て形式(都合四本の柱が四角い枠を形作って構造体を形成している形式)と旧高野家住宅の棟持柱形式(屋根を支える柱は高く棟まで通る景色)の両方の特徴が見られ建築様式の過渡期が判る存在です。
旧坂本家住宅は建築年が明確で山間地域で建てられた上級農家建築として格式の高い意匠を随所に見られ、当時の工法、技術が良く残されている貴重なものとして平成15年(2003)に山梨県指定文化財に指定されています。
旧坂本家住宅:上空画像
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