円通院(都留市)概要: 円通院は山梨県都留市中央3丁目に境内を構えている曹洞宗の寺院です。 円通院の創建は応仁元年(1467)に梅巌全芳居士が開基となり、融山宗祝禅師(長生寺三世)が開山したのが始まりとして伝えられています。当初は円通庵と称し竹の鼻付近にありましたが寛永10年(1633)、谷村藩の藩主となった秋元泰朝の命で現在に移り、現在の寺号である円通院に改称しています。梵鍾(都留市指定文化財)は貞享3年(1686)、秋元家の重臣高山甚五兵衛朝繋が母親の供養のため、寄進したもので、鋳造には日光東照宮(栃木県日光市)の奥宮である徳川家康廟所の宝塔の製作者である椎名伊予藤原良寛と椎名兵庫藤原重長が手掛けています。
円通院山門は延享5年(1748)に建立されたもので三間一戸、八脚楼門、 入母屋、銅板葺(元茅葺)、蟇股をはじめ斗供、虹梁、垂木、懸魚等に繊細な彫刻が施されています。山門には覚雄殿と名付けられていて愚禅和尚が大乗寺(石川県金沢市)の仏殿の別称である大雄殿を偲んで命名されたと伝えられています。楼門の下層部に安置されている二天王像は向かって右側は阿形で持国天、左側は吽形で多聞天(毘沙門天)で両像共に江戸時代初期に彫刻されたもので、桧材、胡粉地彩色仕上げ、像高は持国天が139.3cm、多聞天が138.0cm、円通院の山門と二天王像は平成15年(2003)に都留市指定文化財に指定されています。
寺宝が多く、上記以外に元坂の石橋(幅120cm、長さ696cm)、涅槃図(寛文13年:1676年)、秋元氏家臣の墓(秋元家臣21家の墓碑群)が都留市の文化財に指定されています。都留七福神:布袋尊。宗派:曹洞宗。本尊:釈迦牟尼仏。
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