大宰府天神社(都留市)概要: 大宰府天神社の創建年は不詳ですが明応5年(1497)に御座松の下に遷座したと伝わる事から、少なくとも室町時代には存在してたと思われます。中世は領主である小山田氏から崇敬庇護され、天正2年(1574)には小山田信茂が郡代である境弾正平有誠に命じて社殿を再建させています。
現在の社殿は明治元年(1868)に当時の名主である天野伴蔵等の尽力により建てられたもので、拝殿は入母屋、銅板葺、桁行3間、梁間2間、正面屋根には大きな千鳥破風、一間軒唐破風向拝付き、木鼻、欄間、軒下、衝立などに縁起物の動物や植物、中国の故事を模した精緻な彫刻(彫刻師:小沢半兵衛・福田藤衛門)が施されています。本殿は覆い屋に囲われ様子が見えませんが土蔵造とされ拝殿、幣殿、本殿が一体となっている権現造りとなっています。
大宰府天神社社殿は江戸時代後期から明治時代前期の神社本殿建築に見られる社殿全体が工芸品のように彫刻で覆われている特長をよくあらわしている貴重な存在で平成7年(1992)に都留市指定有形文化財に指定されています。祭神:菅原道真。
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