岩殿城(大月市)概要: 岩殿城は山梨県大月市賑岡町強瀬字西山に位置する中世の山城です。岩殿城の築城年は不詳ですが9世紀末頃、山頂付近に天台宗の寺院である円通寺が創建され、中世は修験道場の修行場として栄えていたと伝えられています。
戦国時代の天文年間(1532〜1555年)に武田家24将の1人小山田兵衛尉信茂が居城したとされ、隣接する北条氏、今川氏、上杉氏に対する軍事的拠点として重要視されました。
天正10年(1582)、織田信長の甲斐侵攻の際、武田勝頼は形勢不利を悟り新府城から岩殿城へ移り再起しようと思いましたが、岩殿城を目前として小山田信茂が離反した為、天目山麓の田野(現在の景徳院境内付近)で自害し武田家は滅亡します。
しかし、小山田信茂は最後にきて主を裏切ったとして織田信長からは許されず斬首されます。現在でも蔵屋敷、本丸、亀ノ池、馬洗ノ池、一ノ堀、二ノ堀、番所跡などの遺構が残り公園として整備され、歴史的にも貴重な事から平成7年(1995)に山梨県指定史跡に指定されています。
岩殿城:上空画像
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