山縣神社(甲斐市)概要: 山縣神社は山梨県甲斐市篠原に境内を構える神社です。山縣神社の創建は明治13年(1880)に明治天皇が山梨県に御巡幸した際に篠原(旧甲斐国巨摩郡北山筋篠原村)出身の学者山縣大弐の遺徳を讃え祭粢料を賜った事がきっかけとなり、大正10年(1921)に分霊を勧請し社殿を設け県社に列したのが始まりです。大弐は武田家の重臣で名将として知られた山縣三郎兵衛昌景の後裔とされ、享保10年(1725)に生まれ、甲府城に勤任した後、江戸で私塾を開き儒学、兵学、医学などを教えていましたが明和3年(1766)に幕府が尊王論者が弾圧しのに連座し翌年の明和4年(1767)に処刑されました(明和事件)。その後、大弐の遺髪が兄の昌樹によって菩提寺である金剛寺(現在の山縣神社隣)に埋葬されました。
山縣神社の社宝である大弐自筆の墨書[発音略1巻(宝暦11年:1761)・天経発蒙8巻(宝暦12年:1762)・琴学発揮2巻(宝暦13年:1763)・制作図式1巻・熱海浴泉歌1幅(宝暦3年:1753)・寄巌仲説兄詩1幅・雪車詩1巻−以上7点]は昭和44年(1969)に山梨県指定文化財に指定されています。山縣神社鳥居は大正12年(1923)に建立されたもので鉄筋コンクリート造、高さ6.8m、柱間4.5m、表面モルタル洗出仕上げ、神明鳥居形式。
本殿は大正10年(1921)に造営されたもので木造平屋建て、一間社神明造り(切妻、平入)、銅板葺き、桁行2間、梁間2間、建築面積5.5u。拝殿は大正10年(1921)に造営されたもので木造平屋建て、切妻、平入、銅板葺き、桁行3間、梁間2間、建築面積50u。山縣神社鳥居・本殿・拝殿は「造形の規範となっているもの」との登録基準を満たしている事から平成28年(2016)に国登録有形文化財に登録されています。祭神:山縣大弐。
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