延命石(市川三郷町)概要: 案内板によると「 延命石と称するこの奇石は、平塩山雲寺の天台百坊といわれた支院にあったものと伝えられている。石を信仰の対象とすることは石に霊を感じ人の力では、どうにも出来ないことを神に祈願したもので、延命石は市川をはじめ近郷の里人が無病息災、延命長寿を願う民間信仰の石神である。 市川三郷町教育委員会 」とあります。延命石は昭和47年(1972)に石川三郷町指定文化財に指定されています。
※ 平塩寺(平塩山雲寺)は天平勝宝7年(755)に当時の名僧として名を馳せた行基菩薩により開かれたと伝わる古刹で、平安時代後期に甲斐守として当地に赴任した源義清の兄弟である覚義が出家し近江国園城寺(滋賀県大津市)で修行した後に平塩寺の住職に就任したそうです。
平塩寺は甲斐源氏縁の寺院として篤い保護を受け大きな影響力を持つようになり寺運も隆盛しましたが天正10年(1582)に武田家が滅ぶと庇護者を失い、同年に新たな領主となった織田信長が本能寺の変で倒れると旧武田領を巡り天正壬午の乱が発生しその兵火により全山焼失し大きく衰退したそうです。
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