市川陣屋概要: 市川陣屋は江戸時代中期の明和2年(1765)、紺屋町陣屋(静岡県静岡市)の主張所として築かれました。当初の代官小田切新五郎は3万石を支配し、寛政7年(1795)に榊原小兵衛の代に正式な本陣屋となりました。江戸時代後期の文化年間(1804〜1817年)の支配は74876石、預かり地4822石に上り、周辺地域の政治的、行政的な中心をなしていました。
幕府が政権を返上すると慶応4年(1868)には市川県(山梨郡10村・八代郡90村・巨摩郡65村)が立県し市川陣屋がそのまま県庁として利用されますが、立県の2箇月後には甲斐国内にあった石和県と、市川県、甲府県が合併し甲斐府が成立した事を受け市川県が廃県となり市川郡政局が設置され明治2年(1869)に甲府県庁に統合しています。
大正11年(1922)に正門(切妻、桟瓦葺、三間一戸)が町に払い下げとなり、大正13年(1924)に山梨県指定史跡に指定、寿会館新設に伴い現在地に移築されました。市川陣屋跡は昭和47年(1972)に市川三郷町指定史跡に指定されています(県史跡から市町村史跡に変更になったようです)。
市川陣屋:上空画像
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