旧宮下家住宅(富士吉田市)概要: 宮下家は宝永年間(1704〜1710年)に分家により家を興し、小明見付村の名主を交代で務めるなどした上層農家の家柄です。旧宮下家住宅は宝永4年(1707)に建てられたと伝えられえている建物で、木造平屋建て、入母屋、茅葺、平入、桁行8間(14.54m)、梁間4間半(8.18m)、建築年代が比較的古い為、外壁は真壁造、素木縦板張で開口部が少なく、土間にも太い柱が立つなどの特色を持っています。
間取りは4間取りで向って左側2/5が土間で「だいどころ」、中央部分が板の間15帖、囲炉裏付の「ざしき」、その奥に板の間6帖の「へや」、向って右側1/3が接客の場で畳敷き10帖の「でえさ」、畳敷き6帖の「おくでえ」が配され「でえさ」正面には縁側が配されていました。
旧宮下家住宅は多少の改造が認められるものの、柱や梁などの主要構造がほぼ当時の姿を残す貴重なものとして昭和58年(1983)に山梨県指定文化財に指定されています。当初は現在の富士吉田市小原にありましたが、昭和58年(1983)の台風により被害を受けた事を受け平成元年(1989)に現在地に移築保存される事となりました。現在は富士吉田市歴史民俗博物館として一般公開されています。
旧宮下家住宅:上空画像
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