真木諏訪神社(大月市)概要: 真木諏訪神社の創建は不詳ですが古くから諏訪大社(信濃国一宮)の分霊が勧請され真木村の産土神として信仰されてきた神社で、当時は奥宮や下宮があった大社として社運が隆盛していたと思われます。当初は狩猟神として信仰されていたようで、狩場となった複数の山々に祭られていましたが、1カ所に纏められ、その後周辺が牧として整備された事で牧場の守護神となり、中世は領主から武神として信仰されたようです。
現在の真木諏訪神社本殿は文政10年(1827)に真木村出身の金左衛門が棟梁として再建されたもので、一間社流造、銅板葺(元檜皮葺)、正面屋根には千鳥破風が設けられ、一間棟唐破風向拝が付いています。社殿全体には禅宗の高僧の伝説や道教の神仙などを模した彫刻や、龍や獅子、植物など縁起の良い彫刻が施され八王子出身の藤兵衛父子が手掛けたとされます。
甲府県内でも大月方面は武蔵国に接していることもあり江戸系の大工が携わっている例が多く文化の交差している点も注目される建物です。真木諏訪神社本殿は江戸時代後期に建てられた神社本殿建築の遺構として貴重な事から昭和49年(1974)に大月市指定文化財に指定されています。祭神:建御名方命。
真木諏訪神社:上空画像
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