宗泉院(韮崎市)概要: 宗泉院は山梨県韮崎市円野町上円井に境内を構えてる曹洞宗の寺院です。宗泉院の創建は不詳ですが鎌倉時代初期に、円井十郎光経(武田五郎信光の末男、武川衆)が開基となり、真言宗の寺院で瑞光寺と称していたと伝えられています。
永正元年(1504)に宗泉院殿悟山了通大禅定門が中興開基となり悦堂宗穆大和尚を招いて曹洞宗に改宗し寺号を「宗泉院」に改めています。境内には山本勘助(武田信玄の軍師)の供養塔(石祠)があり、勘助が永禄4年(1561)川中島の戦いで討ち死にすると、領民達が生前の恩に報いる為、勘助の供養塔を建立したと伝えられています(当時、周辺地域一帯は勘助の支配地だったとされます)。
又、宗泉院は甲斐源氏の一族円井氏の菩提寺で、山本勘助の供養塔に隣接して円井氏歴代の墓碑が建立されています。寺宝である寺蔵の雲板は至徳2年(1385)に「甲州瑞光禅寺(都留市に存在した寺院)」の為に製作されたもので、直径43〜48.5cm、銅製、重量約10キロ、室町時代初期に製作された数少ない雲板の遺構として貴重な存在で昭和39年(1964)に山梨県指定文化財に指定されています。
宗泉院が管理する山林内にある「つぶら松」は3本で構成され一番規模が大きいものは樹高18m、目通り幹周3.4m、昭和61年(1986)に韮崎市指定天然記念物に指定されています。本堂内部には円井十郎光経の位牌が安置されています。甲斐八十八ヶ所霊場巡礼第四十三番札所。宗派:曹洞宗。本尊:釈迦如来。
宗泉院:上空画像
|