高室家住宅(甲府市)概要: 高室家住宅は山梨県甲府市高室町に位置している古民家です。高室家の祖先は甲斐源氏の一族小笠原家とされ、享禄4年(1531)に武田信虎から現在地を与えられ高室姓に改姓、江戸時代は代々医薬業を生業としてきました。
現在の主屋は天明8年(1788)に建てられたもので木造平屋建て(薬草を乾燥させるため屋根裏部屋を利用)、入母屋、元茅葺、平入、桁行18.4m、梁間9.1m、正面玄関は間口2間に大きく張り出し桟瓦葺の屋根が格式を感じさせます。江戸時代後期に増築した書院には床の間や欄間などが設えられる一方で主屋には薬を調合していた「調合所」や裏庭には薬草を栽培するなど医家住宅の特徴もよく残されています。
高室家の約1500坪の屋敷内には主屋のほか文久3年(1863)建築の長屋門や明治41年(1908)建築の新蔵、弘化3年(1846)建築の文庫蔵、明治中期建築の弁財天堂、明治24年(1891)建築の味噌蔵、安政4年(1857)建築の籾蔵、明治20年(1887)建築の前蔵、薬草園、庭園など現存する数少ない医家建築の遺構として貴重な存在で平成22年(2010)に国指定重要文化財に指定されています。
高室家住宅:上空画像
長屋門を簡単に説明した動画
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